Jリーグの経営問題に思う(その1)

テレビの持つ稼ぐ能力

Jリーグ関係者から上がる不満の一つとして「地上波がJリーグを取り上げない」というものがある。なぜ地上波にこだわるかと言えば、クラブ収入の3つの基幹「入場料」「放映権料」「広告料」の3つすべてに好影響をもたらすからである。まずテレビで放映されるのだから放映権料が発生することは言うまでもない。次に、より視聴範囲の広い地上波に出ることでより広い人にユニフォームやピッチ脇を見てもらう機会が生じるので、広告料収入が増加する(このあたりの詳細はその2で)。間そして地上波はそれそのものが多数の人が共同利用するチャンネルであり、そこに露出すると実質的に放映対象の知名度を高める宣伝効果があり、入場料収入の増加も期待できる。地上波への露出は営業的にはいいことづくめであり、多少放映権料を割引いても広告効果や広告料収入を高めたりする上で取りたいと思うところである。

「ローカルコンテンツ」であるJリーグは地上波には向かない

しかしながら、地上波側から見た場合Jリーグは魅力的なコンテンツではない。なにごとも視聴率至上主義の民放では、全国区の人気があり読売グループが保有する巨人でさえ、ナイター戦の視聴率が10%を割ってくれば、地上波放映は日テレからもなくなってしまう。Jリーグは地域密着を理念とし、人口の少ない地域でもプロとして興行を成り立たせるだけの成果を上げているが、それは同時に全国区の人気のあるクラブがないということでもあり、全国区の人気のあるコンテンツで視聴率を稼ぎたいテレビ局の思惑とは一致しない。そもそも放送は広域、全国、全人口にに情報を伝える手段であるため、全国人気より地域密着を優先するJリーグとはそもそもそりが合わないわけである。

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プレーオフ制度あれこれ

Jリーグの話題として、2014年シーズンから客寄せのために新たにポストシーズンを追加するという提案がなされている。この是非についての参考資料として、世界のポストシーズン制度とその狙いについて確認してみよう。

レギュラーシーズンが別リーグで行われている場合

ポストシーズンに優勝者決定戦が行われる代表的な例はアメリカのスポーツである。アメフト、野球、バスケ、アイスホッケーの4大リーグのほか、MLSもこれを採用している。アメリカは国土が広いため地区別でリーグ戦を行わざるを得ず、地区別優勝者の間で全米優勝者を決めるという形式が自然と成立した。これがほとんどすべてのスポーツで地区別リーグ+地区優勝者によるポストシーズンが行われる理由である。

日本のプロ野球は地区別制度は採用していないが、戦後GHQ時代にアメリカと同じように同地区に2つのリーグを混在させる方法が導入され、その形式は現在まで続き2つのリーグの優勝者間で日本一決定戦が行われるという形式が採られている。

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