リーグアンのクラブたち 個人的メモ

リーグの特徴

サッカーはフランスの中で一番人気ではあるが、必ずしも支配的人気であるとは言えなかった。現在もテニス、自転車、ラグビー、柔道、スキーなどが「見るスポーツ」としても人気を博している。このため、フランスのプロサッカーは人口規模もあってそこそこの強豪ではあるものの、サッカー界を牽引するチャンピオンではなかった。チャンピオンズリーグとヨーロッパリーグはマルセイユの1993年CL制覇が唯一のタイトルであり、この点ではオランダやポルトガルの後塵を拝しているものの、中位や下位も一定レベルの力を持っているためリーグ全体のランキングでは5番手が定位置である。プレミアリーグ発足以降の欧州サッカー金満化の流れでも熱狂的人気を獲得するには至らず発展が遅れ、低迷期にはロシアやポルトガルに抜かれることもあった。最近はパリ・サンジェルマン(PSG)などがCL常連となり、遅ればせながら放映権料収入なども他国リーグを追い上げつつある。

また、リーグアンは歴史的に地方都市に強豪が多く、フランス全体の中では相対的には南部海岸と北部のドイツやイギリスに近い地域がサッカーを早期に受け入れてきた土壌があり、南部ではマルセイユ、ニース、サンテティエンヌなど、北部ではリール、ストラスブール、ランスなどが古豪に属する。中部のパリ(サンジェルマン)やリヨンなどは比較的に後発組である。その強豪も10年単位で入れ替わり、元強豪が2部で長期低迷する、あるいは2部からしれっと戻ってくることも珍しくない。このあたりは、首都や第二都市のクラブが戦前から優勝常連であることが多い他国の状況とは異なるところであり、むしろJリーグに似ている。ただそれも欧州サッカー金満化に伴い上位の強豪が固定されるようになっては来ている。

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